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賃貸借(601~613条)に関する有名・重要判例

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(賃貸借)

第六百一条 賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、

相手方がこれに対してその賃料を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

 

 

民法601条関連判例

・目的物の賃貸人が誰であるかは、

原則とした重要な事ではないから

賃借人はこれを理由に賃貸借契約を

錯誤による無効主張することはできない。

(大判昭和3・7・11)

 

・家屋の賃借人として

同居している事実上の養子が、

賃借人の相続人らの了承のもと、

賃借人の遺産を承継し、

祖先の祭祀なども行うようになった

事情の下では、この事実上の養子は

賃借人の相続人の賃借権を援用して、

そのまま居住する権利を

賃貸人に対抗する事ができる。

(最判昭和37・12・25)

 

 

・建物賃借人と同居している内縁の妻は、

夫が死亡した場合に、

他に居住している相続人が承継した

賃借権を援用して、賃貸人に対して

居住する権利を対抗できるが、

賃借人ではないので、

賃料の支払い義務は負わない。

(最判昭和42・2・21)

 

 

・遺産は相続開始から遺産分割までの間、

共同相続人の共有に属する。

この間、遺産である賃貸不動産を

使用管理した結果生ずる賃料債権は、

遺産とは別個の財産である。

この賃料債権は各相続人が

その相続分に応じて分割単独債権として、

確定的に取得するものである。

(最判平17・9・8)

 

(不動産賃貸借の対抗力)

第六百五条 不動産の賃貸借は、これを登記したときは、

その後その不動産について物権を取得した者に対しても、その効力を生ずる。

 

 

民法605条関連判例

・当事者間で賃貸借の登記をする特約がない場合、

賃借人は賃貸人に対して、

賃借権の登記請求権はもちろん、

仮登記を請求する権利も有しない。

(大判大10・7・11)

 

・相手方の賃借権を承認した者は、

賃貸借の対抗要件の欠陥を主張して

賃借権を否定することはできない。

(最判昭和26・12・25)

 

・第三者に対抗できる借地権を有する者は、

その土地に建物を建てて使用する者に対し、

その収去・明渡しを請求することができる。

(最判昭和28・12・18)

 

(賃貸物の修繕等)

第六百六条 賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。

2 賃貸人が賃貸物の保存に必要な行為をしようとするときは、

賃借人は、これを拒むことができない。

 

 

民法606条関連判例

・賃貸人が修繕義務を履行しない場合は、

賃借人は賠償もしくは

減額を受けることのできる限度において

賃料の支払いを拒むことができる。

(大判大5・5・22)

 

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(賃借人の意思に反する保存行為)

第六百七条 賃貸人が賃借人の意思に反して保存行為をしようとする場合において、

そのために賃借人が賃借をした目的を達することができなくなるときは、

賃借人は、契約の解除をすることができる。

 

(賃借人による費用の償還請求)

第六百八条 賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、

賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。

2 賃借人が賃借物について有益費を支出したときは、賃貸人は、

賃貸借の終了の時に、第百九十六条第二項の規定に従い、

その償還をしなければならない。

ただし、裁判所は、賃貸人の請求により、

その償還について相当の期限を許与することができる。

 

 

 

民法608条関連判例

・建物の賃借人が有益費を支出した後、

建物の所有権が譲渡された場合は、

特段の事情がない限り、新たな賃貸人が

この有益費償還義務を承継し、前の賃貸人は

その義務を負わない。

(最判昭和46・2・19)

 

・賃借人が賃借建物に有益費を支出し、

賃貸人に返還する前に、賃借人、賃貸人いずれの

責めにも帰すべきでない事由により

建物が滅失した場合は、

特段の事情ががい限り、

この有益費償還請求権は消滅する。

(最判昭和48・7・17)

 

(減収による賃料の減額請求)

第六百九条 収益を目的とする土地の賃借人は、

不可抗力によって賃料より少ない収益を得たときは、

その収益の額に至るまで、賃料の減額を請求することができる。

ただし、宅地の賃貸借については、この限りでない。

 

(減収による解除)

第六百十条 前条の場合において、同条の賃借人は、

不可抗力によって引き続き二年以上賃料より少ない収益を得たときは、

契約の解除をすることができる。

 

(賃借物の一部滅失による賃料の減額請求等)

第六百十一条 賃借物の一部が賃借人の過失によらないで滅失したときは、

賃借人は、その滅失した部分の割合に応じて、賃料の減額を請求することができる。

2 前項の場合において、残存する部分のみでは

賃借人が賃借をした目的を達することができないときは、

賃借人は、契約の解除をすることができる。

 

(賃借権の譲渡及び転貸の制限)

第六百十二条 賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、

その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。

2 賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、

賃貸人は、契約の解除をすることができる。

 

 

 民法612条関連判例

・賃貸人の譲渡の承諾は、

譲渡人、譲受人、どちらにしてもよい。

(最判昭和31・10・5)

 

・賃借人が賃貸人の承諾なく、

第三者に使用・収益させていた場合でも、

賃借人のこの行為が賃貸人に対する

背信的行為と認められる特段の事情がなければ、

賃貸人は契約を解除する事ができない。

(最判昭和28・9・25)

 

(転貸の効果)

第六百十三条 賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、

転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負う。

この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。

2 前項の規定は、賃貸人が賃借人に対してその権利を行使することを妨げない。

 

 

民法613条関連判例

・賃貸人の地位と賃借人の地位が

同一人になった場合でも、

転貸借はこれを消滅させる

合意がない限り消滅しない。

(最判昭和35・6・23)

 

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