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民法の「詐欺」についてわかりやすく解説

リラックス法学部 > 初学者の部屋 > 第7話 コヤナギの詐欺

 

ヨネヤマは大学入学祝いに

30万円のギブソンのギターを買ってもらいましたが、

3日でギターの練習に挫折し、それから二年間、

ギブソンのギターは棺(ひつぎ)のような硬いケースに包まれ

押入れに埋葬されていました。

 

ヨネヤマは遊ぶ金欲しさに

ギブソンのギターを売ろうかと考え始めました。

 

ギター弾きの友人コヤナギくんに、そんな相談をすると、

コヤナギくんは実物を見てみたいと

言って、ヨネヤマの部屋にやってきました。

 

コヤナギくんは

 

「ん?これギブソンじゃねーよ。パチモンだよ。

店に持ってっても値段つかねーよ」

 

といい、ヨネヤマはひどく落胆しました。

 

 そしてコヤナギくんは続けました。

 

 「オレが5000円で買い取ろっか?」

 

値段がつかないと言われたヨネヤマは、

5000円でもありがたいと思い、

コヤナギくんにギターを渡し、

5000円を受け取りました。

 

 

数日後、ヨネヤマが小太りの友人マキノの部屋に遊びにいくと、

どこかで見たことのあるギターがありました。

 

「これ、買ったの?」とヨネヤマが聞くと、

マキノは答えました。

 

「うん。コヤナギくんから5万円で買っちゃった。

普通に買ったら30万はするよコレ。

コヤナギくんかなり良心的だよ」

 

と、言って、マキノは得意の速弾きを披露して言いました。

 

「うん、この弾き心地と、

ギターのボディの木本来の鳴りって言うのかな、

まさにギブソンのギターって感じだね」

 

そう言ってマキノは速弾きを続けました。

 

 

テレレレレレレテレレ

テレレレレレレレレレレ…

 

さて、ギターはどうやら本物のギブソンだったようです。

法律的にどうなるのでしょうか?

 

民法の96条をご覧ください。

 

(詐欺又は強迫)

第九十六条  

詐欺又は強迫による意思表示は、

取り消すことができる。

 

2  相手方に対する意思表示について

第三者が詐欺を行った場合においては、

相手方がその事実を知っていたときに限り、

その意思表示を取り消すことができる。 

 

3  前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、

善意の第三者に対抗することができない。

 

と、あります。

「詐欺」は一般的な言葉で使われる詐欺と

同じイメージでいいと思います。

 

一応法律的に難しく言うと、

「他人の欺罔(「ぎもう」と読む。騙すこと)により、

錯誤に陥ってした意思表示」

という事になります。

 

今回ヨネヤマはコヤナギの欺罔により、

ギブソンが偽物だと錯誤に陥って、

安値でギブソンを売ってしまったので、

詐欺による意思表示をしたと言えるでしょう。

 

詐欺による意思表示は取り消す事ができる

という事で、ヨネヤマはコヤナギくんとの

ギターの売買契約を取り消す事ができます。

 

しかし、

ギターは現在マキノのものです。

 

ヨネヤマはマキノに対して、コヤナギくんとの事情を説明し、

ギターを返してくれと言えるのでしょうか?

 

 96条の3項を見てみましょう。

3  前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、

善意の第三者に対抗することができない。

と、あります。

 

善意の第三者とは

「事情を知らない第三者」

という意味でしたので、

今回の場合、マキノのことです。

 

ヨネヤマはマキノに対して詐欺による取消しを主張したとしても、

マキノにしてみればお金を出して買ったものなので、

知ったことではないのです。

通謀虚偽表示の時のように、これは取引の安全を守るためです。

 

さて、ここでもう一度条文を見ていただきたいのですが、

詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。

という事で、強迫による場合も取り消す事ができます。

 

強迫は「脅迫」と漢字が違いますが、

こちらも詐欺と同じく普段耳にする「脅迫」と

同じものと考えていただいて問題ありません。

 

ただし、ヨネヤマがコヤナギくんにピストルをつきつけられ、

完全に意思の自由を失った状態でした契約は無効です。

ニュアンスが微妙ですが、

恐怖心から普段であればしないような契約をしたレベルが、

強迫による取消しとイメージしていただければと思います。

 

そして3項をもう一度ごらんください。

3  前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、

善意の第三者に対抗することができない。

 

ここに「強迫」という言葉がありません。

では、強迫はどうなるかと言いますと、

善意の第三者にも対抗できることになります。

 

つまり、マキノがコヤナギくんに

強迫されてギターを売った場合、

事情を知らないマキノに対しても

強迫による取消しを主張できることになります。

 

この違いに注意しましょう。

そして今回の詐欺又は強迫による意思表示は

「取消し」です「無効」ではありません。

 

「取消し」と「無効」の違いは別の回で説明しますので、

今回はとにかく「取消し」だとおぼえてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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