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【交通事故判例】夫の運転する自動車に同乗中負傷した妻が自動車損害賠償保障法3条にいう他人にあたるか (昭和47年5月30日最高裁)

夫の運転する自動車に同乗中負傷した妻が自動車損害賠償保障法3条にいう他人にあたるか

(昭和47年5月30日最高裁)

事件番号  昭和44(オ)722

 

この裁判では、

夫の運転する自動車に同乗中負傷した妻が

自動車損害賠償保障法3条にいう他人にあたるかについて

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

自賠法3条は、自己のため自動車を運行の用に供する者

(以下、運行供用者という )および

運転者以外の者を他人といっているのであって、

被害者が運行 。供用者の配偶者等であるからといって、

そのことだけで、かかる被害者が右にいう

他人に当らないと解すべき論拠はなく、

具体的な事実関係のもとにおいて、かかる被害者が

他人に当るかどうかを判断すべきである。

 

本件において、原審が適法に確定したところによれば、

被上告人は訴外D(以下、Dという )の妻で生活を共にしている 。

 

ものであるが、本件自動車は、Dが、

自己の通勤等に使用するためその名をもって購入し、ガソリン代、

修理費等の維持費もすべて負担し、運転ももっぱら

Dがこれにあたり、被上告人個人の用事のために使用したことはなく、

被上告人がドライブ等のために本件自動車に同乗することもまれであり、

本件事故当時被上告人は運転免許を未だ取得しておらず、また、

事故当日Dが本件自動車を運転し、

被上告人が左側助手席に同乗していたが、被上告人は、

Dの運転を補助するための行為を命ぜられたこともなく、また、

そのような行為をしたこともなかった、というのである。

 

かかる事実関係のもとにおいては、被上告人は、

本件事故当時、本件自動車の運行に関し、自賠法3条にいう

運行供用者・運転者もしくは運転補助者といえず、

同条にいう他人に該当するものと解するのが相当である。

 

夫婦の一方が不法行為によって他の配偶者に損害を加えたときは、

原則として、加害者たる配偶者は、被害者たる配偶者に対し、

その損害を賠償する責任を負うと解すべきであり、

損害賠償請求権の行使が夫婦の

生活共同体を破壊するような場合等には

権利の濫用としてその行使が許されないことが

あるにすぎないと解するのが相当である。

 

けだし、夫婦に独立・平等な法人格を認め、

夫婦財産制につき別産制をとる現行法のもとにおいては、

一般的に、夫婦間に不法行為に基づく損害賠償請求権が

成立しないと解することができないのみならず、

円満な家庭生活を営んでいる夫婦間においては、

損害賠償請求権が行使されない場合が多く、通常は、

愛情に基づき自発的に、あるいは、協力扶助義務の履行として

損害の填補がなされ、もしくは、被害をうけた

配偶者が宥恕の意思を表示することがあるとしても、

このことから、直ちに、所論のように、一般的に、

夫婦間における不法行為に基づく損害賠償義務が

自然債務に属するとか、損害賠償請求権の行使が

夫婦間の情誼・倫理等に反して許されないと解することはできず、

右のような事由が生じたときは、損害賠償請求権がその限度で

消滅するものと解するのが相当だからである。

 

そして、本件のように、夫婦の一方の過失に基づく

交通事故により損害をうけた他の配偶者が、

自賠法16条1項による被害者の直接請求権に基づき、

保険者に対し、損害賠償額の支払を請求する場合には、

加害者たる配偶者の損害賠償責任は、

右の直接請求権の前提にすぎず、この直接請求権が

行使されることで夫婦の生活共同体が破壊されるおそれはなく、

他方、被害者たる配偶者に損害の生じているかぎり、

自賠責保険によってこの損害の填補を認めることは、

加害者たる配偶者、あるいは、その夫婦を

不当に利得せしめるものとはいえず、また、

運行供用者の配偶者等を自賠責保険の保護から

除外する規定を設けなかった

自賠法の立法趣旨にも合致するものというべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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