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【刑法判例】大麻密輸入の謀議(共同正犯と幇助犯)(昭和57年7月16日最高裁)の要点をわかりやすく解説

大麻密輸入の謀議

(昭和57年7月16日最高裁)

事件番号  昭和56(あ)1588

 

この裁判では、共同正犯の判断について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

なお、原判決の認定したところによれば、被告人は、

タイ国からの大麻密輸入を計画したAから

その実行担当者になって欲しい旨頼まれるや、

大麻を入手したい欲求にかられ、

執行猶予中の身であることを理由にこれを断ったものの、

知人のBに対し事情を明かして協力を求め、

同人を自己の身代りとしてAに引き合わせるとともに、

密輸入した大麻の一部をもらい受ける約束のもとに

その資金の一部(金20万円)をAに提供したというのであるから、

これらの行為を通じ被告人が右A及びBらと

本件大麻密輸入の謀議を遂げたと認めた原判断は、正当である。

 

おもうに、正犯とは、基本的構成要件該当事実を実現した者である。

これは、単独正犯にも共同正犯にも同じように妥当する

 

ただ、単独正犯のばあいには、みずから実行行為

(基本的構成要件に該当し当の構成要件的特徴を示す行為)

そのものを行った者でなければ、

この要件を満たすことはありえないが、

共同正犯のばあいには、そうでなくても

基本的構成要件該当事実を実現した者といえるばあいがある。


すなわち、本人が共同者に実行行為をさせるについて

自分の思うように行動させ本人自身が

その犯罪実現の主体となったものといえるようなばあいには、

利用された共同者が実行行為者として

正犯となるのはもちろんであるが、

実行行為をさせた本人も、

基本的構成要件該当事実の共同実現者として、

共同正犯となるものというべきである。

 

わたくしが、「基本的構成要件該当事実について

支配をもった者―つまり構成要件該当事実の実現について

みずから主となった者―が正犯である」としているのは

(団藤・刑法綱要総論・改訂版・三四七―三四八頁参照)、

この趣旨にほかならない。

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

 

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