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【判例】静岡2女性殺害等事件(平成26年12月2日最高裁)

静岡2女性殺害等事件

(平成26年12月2日最高裁)

事件番号  平成24(あ)1454

 

最高裁判所の見解

本件は,妻子のあった被告人が,(1) 同棲中の不倫相手(当時22歳)に,

無断で貯金口座から引き出して使い込んだ990万円の返済を強く迫られ,

警察に被害届を提出すると言われ,それを阻止するとともに

債務の支払を免れようと考え,平成17年10月26日頃,

自宅寝室において,同女の頸部を両手で強く圧迫して窒息死させて殺害し,

債務の支払を免れた上,その翌日から約3か月にわたり,

同女のキャッシュカード,通帳等を使って,

同女名義の預貯金口座から現金合計約2358万円を引き出したり

自己の管理する口座に振り込ませたりし

(強盗殺人,窃盗,有印私文書偽造,同行使,詐欺),

(2) 妻に無断で離婚届を提出した後に入籍していた

別の不倫相手(当時25歳)との別れ話のもつれから

同女の殺害を決意し,平成22年2月23日,

自宅寝室において,同女の頸部を両手で強く圧迫するなどして

窒息死させて殺害し,その後,同女の死体を別居中の妻方まで運んだ上,

倉庫内に隠して遺棄した(殺人,死体遺棄),という事案である。

 

(1)の強盗殺人の犯行は,被告人が,経済的な援助まで受けていた

不倫相手の女性を裏切って大金を使い込み,

その返済に誠意のない対応を続けたことが主な原因となっており,

(2)の犯行は,(1)の犯行の約4年4か月後にまたしても

別の不倫相手の女性を殺害したものであるが,これも,

被告人が同女に対して妻との関係等につきその場しのぎの

対応をとり続けていたことが主な原因となっているのであって,

各犯行の経緯及び身勝手な動機に酌むべき点はない。

 

また,被告人は,仰向けに倒れた各被害者の腹部に馬乗りになって

頸部を両手で圧迫し続けるなどし,

(2)の犯行では被害者の口から空気が漏れるような音が聞こえると,

更に革製ベルトで頸部を絞め付け殺害している。

 

いずれも強固な殺意に基づく非情かつ残酷な犯行である。

 

何よりも,若い女性2名の生命が奪われた結果は誠に重大である。

遺族らの処罰感情も厳しい。

 

そうすると,各殺害は計画的でないこと,被告人なりに,

各被害者を殺害したことにつき反省の態度を示し,

各被害者やその遺族へ謝罪の意思を表していることなど,

被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても,

その刑事責任は極めて重大であり,原判決が維持した

第1審判決の死刑の科刑は,当裁判所もこれを是認せざるを得ない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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