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【行政判例】水道料金を改定する条例の制定行為が抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるか ( 平成18年7月14日最高裁)

水道料金を改定する条例の制定行為が抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるか

( 平成18年7月14日最高裁)

事件番号  平成15(行ツ)35

 

この裁判では、

水道料金を改定する条例の制定行為が

抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるかについて

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

本件別表の無効確認を求める被上告人らの訴えは,

本件改正条例の制定行為が抗告訴訟の対象となる

行政処分に当たることを前提に,行政事件訴訟法3条4項の

無効等確認の訴えとして,本件改正条例により定められた

本件別表が無効であることの確認を求めるものである。

 

しかしながら,抗告訴訟の対象となる行政処分とは,

行政庁の処分その他公権力の

行使に当たる行為をいうものである。

 

本件改正条例は,旧高根町が営む簡易水道事業の水道料金を

一般的に改定するものであって,そもそも限られた

特定の者に対してのみ適用されるものではなく,

本件改正条例の制定行為をもって行政庁が

法の執行として行う処分と

実質的に同視することはできないから,

本件改正条例の制定行為は,抗告訴訟の対象となる

行政処分には当たらないというべきである。

 

以上と異なる原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが

明らかな法令の違反がある。論旨は理由がある。

 

なお,被上告人らは,当審において,

本件別表の無効確認を求める被上告人らの訴えは抗告訴訟として

不適法であるとしても行政事件訴訟法4条の当事者訴訟として

適法である旨新たに主張しているが,

抗告訴訟としての無効確認の訴えと当事者訴訟としての

無効確認の訴えは別個の訴えであるところ,

被上告人らは,抗告訴訟として本件別表の無効確認を

求める訴えを提起していたものであり,

当事者訴訟としてこれを提起していたものではないから,

被上告人らの主張はその前提を欠くものであって失当である。

 

公営企業として営まれる水道事業において

水道使用の対価である水道料金は原則として

当該給水に要する個別原価に基づいて設定されるべきものであり,

このような原則に照らせば,

上告人の主張に係る本件改正条例における

水道料金の設定方法は,本件別表における別荘給水契約者と

別荘以外の給水契約者との間の基本料金の

大きな格差を正当化するに足りる合理性を有するものではない。

 

以上によれば,本件改正条例のうち

別荘給水契約者の基本料金を改定した部分は,

地方自治法244条3項に違反するものとして

無効というべきである。

 

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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