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【行政判例】被収用者に補償すべき価額 (昭和48年10月18日最高裁)

被収用者に補償すべき価格

(昭和48年10月18日最高裁)

事件番号  昭和46(オ)146

 

この裁判では、

被収用者に補償すべき価格について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

土地収用法における損失の補償は、

特定の公益上必要な事業のために土地が収用される場合、

その収用によって当該土地の所有者等が被る

特別な犠牲の回復をはかることを目的とするものであるから、

完全な補償、すなわち、収用の前後を通じて

被収用者の財産価値を等しくならしめるような補償をなすべきであり、

金銭をもって補償する場合には、被収用者が近傍において

被収用地と同等の代替地等を取得することをうるに足りる

金額の補償を要するものというべく、

土地収用法72条(昭和42年法律第74号による改正前のもの。以下同じ。)は

右のような趣旨を明らかにした規定と解すべきである。

 

そして、右の理は、

土地が都市計画事業のために収用される場合であっても、

何ら、異なるものではなく、この場合、被収用地については、

街路計画等施設の計画決定がなされたときには

建築基準法44条2項に定める建築制限が、また、

都市計画事業決定がなされたときには旧都市計画法11条、

同法施行令11条、12条等に定める建築制限が課せられているが、

前記のような土地収用における損失補償の趣旨からすれば、

被収用者に対し土地収用法72条によって補償すべき相当な価格とは、

被収用地が、右のような建築制限を受けていないとすれば、

裁決時において有するであろうと

認められる価格をいうと解すべきである。

 

なるほど、法律上右のような建築制限に基づく

損失を補償する旨の明文の規定は設けられていないが、

このことは、単に右の損失に対し独立に

補償することを要しないことを意味するに止まるものと解すべきであり、

損失補償規定の存在しないことから、

右のような建築制限の存する土地の収用による損失を決定するにあたり、

当該土地をかかる建築制限を受けた土地として

評価算定すれば足りると解するのは、

前記土地収用法の規定の立法趣旨に反し、

被収用者に対し不当に低い額の補償を強いることになるのみならず、

右土地の近傍にある土地の所有者に比しても

著しく不平等な結果を招くことになり、

到底許されないものというべきである。

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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