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【行政判例】間接強制決定の許否 (平成27年1月22日最高裁)

間接強制決定の許否

(平成27年1月22日最高裁)

事件番号  平成26(許)17

 

この裁判では、

確定判決により干拓地の潮受堤防の

排水門を開放すべき義務を負った者が

第三者の申立てに基づく仮処分決定により上記排水門を

開放してはならない旨の義務を負ったという事情がある場合における

上記確定判決に基づく間接強制決定の許否について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

本件確定判決に基づき抗告人が負う債務の内容は,

防災上やむを得ない場合を除き

一定期間本件各排水門を開放することだけであるから,

それ自体,性質上抗告人の意思のみで履行することができるものである。

 

このことは,抗告人が別件仮処分決定により

本件各排水門を開放してはならない旨の義務を負ったことにより

左右されるものではない。

 

民事訴訟においては,当事者の主張立証に基づき裁判所の判断がされ,

その効力は当事者にしか及ばないのが原則であって,

権利者である当事者を異にし別個に

審理された確定判決と仮処分決定がある場合に,

その判断が区々に分かれることは制度上あり得るのであるから,

同一の者が仮処分決定に基づいて確定判決により

命じられた行為をしてはならない旨の義務を

負うこともまたあり得るところである。

 

本件確定判決により本件各排水門を開放すべき義務を負った抗告人が,

別件仮処分決定により本件各排水門を

開放してはならない旨の義務を負ったとしても,

間接強制の申立ての許否を判断する執行裁判所としては,

これら各裁判における実体的な判断の当否を審理すべき立場にはなく,

本件確定判決に基づき間接強制決定を求める申立てがされ,

民事執行法上その要件が満たされている以上,

同決定を発すべきものである。

 

以上によれば,抗告人が別件仮処分決定により

本件各排水門を開放してはならない旨の義務を

負ったという事情があっても,

執行裁判所は本件確定判決に基づき抗告人に対し

間接強制決定をすることができる

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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