リラックス法学部 憲法判例憲法判例 喫煙の自由(憲法13条に保障される基本的人権)

 

憲法判例 喫煙の自由(憲法13条に保障される基本的人権)

(最判昭和45年9月16日)

事件番号  昭和40(オ)1425

 

公職選挙法違反の容疑で逮捕されて

拘禁中のXは、

「タバコを吸わせてくれ」と

頼みましたが、拒否されました。

そこで、Xは、

在監者の喫煙を禁止した

旧監獄法施行規則96条は、法律の根拠を欠き、

憲法18条の「意に反する苦役」にあたり、

合理的理由も欠くということで、

違憲無効であると主張して

国家賠償を求める訴えを提起しました。

 

最高裁は、

「喫煙の自由は憲法13条の

基本的人権のひとつに含まれるとしても、

あらゆる時、場合において

保障されなければならないものではない」

としました。

 

今回の場合、喫煙を許すことにより、

罪証隠滅のおそれがあることや、

タバコの火によって火災が発生した場合は、

被拘禁者の逃走ということもありえますし、

喫煙禁止という制限は愛煙家にとっては

非常に精神的負担の大きいものではありますが、

身体に直接障害を与えるものではないので、

必要かつ合理的なものであると判決しました。

 

ということで、

喫煙の自由は基本的人権のひとつではありますが、

いついかなる場合でも認められるものではなく、

時と場合によって、

制限されるものであるという判決でした。

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

 

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