破産者である死亡保険金受取人が有する死亡保険金請求権と破産財団への帰属

(平成28年4月28日最高裁)

事件番号  平成27(受)330

 

この裁判では、

破産手続開始前に成立した第三者のためにする生命保険契約に基づき

破産者である死亡保険金受取人が有する

死亡保険金請求権と破産財団への帰属について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

第三者のためにする生命保険契約の死亡保険金受取人は,

当該契約の成立により,当該契約で定める期間内に

被保険者が死亡することを停止条件とする

死亡保険金請求権を取得するものと解されるところ

(最高裁昭和36年(オ)第1028号同40年2月2日

第三小法廷判決・民集19巻1号1頁参照),

この請求権は,被保険者の死亡前であっても,

上記死亡保険金受取人において処分したり,

その一般債権者において差押えをしたりすることが可能であると解され,

一定の財産的価値を有することは否定できないものである。

 

したがって,破産手続開始前に成立した第三者のためにする

生命保険契約に基づき破産者である

死亡保険金受取人が有する死亡保険金請求権は,

破産法34条2項にいう

「破産者が破産手続開始前に生じた原因に基づいて

行うことがある将来の請求権」に該当するものとして,

上記死亡保険金受取人の破産財団に属すると解するのが相当である。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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