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【民法判例】親権者が子を代理してその所有する不動産を第三者の債務の担保に供する行為と代理権の濫用 (平成4年12月10日最高裁)

親権者が子を代理してその所有する不動産を第三者の債務の担保に供する行為と代理権の濫用

(平成4年12月10日最高裁)

事件番号  平成1(オ)759

 

この裁判では、

親権者が子を代理してその所有する不動産を

第三者の債務の担保に供する行為と代理権の濫用について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

親権者は、原則として、子の財産上の地位に変動を及ぼす

一切の法律行為につき子を代理する権限を有する(民法824条)ところ、

親権者が右権限を濫用して法律行為をした場合において、

その行為の相手方が右濫用の事実を知り又は知り得べかりしときは、

民法93条ただし書の規定を類推適用して、

その行為の効果は子には及ばないと解するのが相当である。

 

しかし、親権者が子を代理してする法律行為は、

親権者と子との利益相反行為に当たらない限り、

それをするか否かは子のために親権を行使する

親権者が子をめぐる諸般の事情を考慮してする

広範な裁量にゆだねられているものとみるべきである。

 

そして、親権者が子を代理して子の所有する

不動産を第三者の債務の担保に供する行為は、

利益相反行為に当たらないものであるから、

それが子の利益を無視して自己又は

第三者の利益を図ることのみを目的としてされるなど、

親権者に子を代理する権限を授与した

法の趣旨に著しく反すると認められる

特段の事情が存しない限り、

親権者による代理権の濫用に当たると

解することはできないものというべきである。

 

したがって、親権者が子を代理して

子の所有する不動産を第三者の債務の担保に供する行為について、

それが子自身に経済的利益をもたらすものでないことから

直ちに第三者の利益のみを図るものとして

親権者による代理権の濫用に当たると解するのは相当でない

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

民法判例(親族・相続)をわかりやすく解説


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