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民法 留置権(295条~299条)に関する有名・重要判例

リラックス法学部 判例集 > 民法 留置権(295条~299条)判例集

 

(留置権の内容)

第二百九十五条 他人の物の占有者は、

その物に関して生じた債権を有するときは、

その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。

ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。

2 前項の規定は、占有が不法行為によって始まった場合には、適用しない。

 

 

民法295条関連判例

・他人物売買における買い主は

売主の履行不能による損害賠償請求権に基いて、

留置権を主張する事はできない。

(大判昭和51・6・17)

 

・A所有の物を買い受けたBが、

売買代金を支払わないまま

この物をCに譲渡した場合は、

AはCからの物の引渡し請求に対して、

未払代金請求権を被担保債権として留置権の

抗弁権を主張する事ができる。

 (最判昭和47・11・16)

 

・不動産が二重に売買され、

第二の買主に所有権移転登記がされた場合、

第一の買主は、第二の買主からの

明渡し請求に対して、

売買契約不履行に基づく

損害賠償請求をもって、

留置権を主張する事はできない。

 (最判昭和43・11・21)

 

・造作買取請求権は、

造作に関して生じた債権であって、

建物に関して生じた債権ではないので、

建物に関する留置権は認められない。

(最判昭和29・1・14)

 

・留置権が認められた場合でも、

原告の建物引渡請求を棄却するべきではなく、

債務の弁済と引き換えに建物の引渡しを

命ずるべきである。

(最判昭和33・3・13)

 

・留置権は留置権者が行使する意思を表明しない限り、

裁判所はこれを斟酌(しんしゃく)

することはできない。

(最判昭和27・11・27)

 

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(留置権の不可分性)

第二百九十六条 留置権者は、債権の全部の弁済を受けるまでは、

留置物の全部についてその権利を行使することができる。

 

(留置権者による果実の収取)

第二百九十七条 留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、

他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。

2 前項の果実は、まず債権の利息に充当し、

なお残余があるときは元本に充当しなければならない。

 

(留置権者による留置物の保管等)

第二百九十八条 留置権者は、

善良な管理者の注意をもって、留置物を占有しなければならない。

2 留置権者は、債務者の承諾を得なければ、

留置物を使用し、賃貸し、又は担保に供することができない。

ただし、その物の保存に必要な使用をすることは、この限りでない。

3 留置権者が前二項の規定に違反したときは、

債務者は、留置権の消滅を請求することができる。

 

 

民法298条関連判例

・留置権者が本条一項、二項の規定に違反した時は、

本条三項に照らして、この違反行為が終了したかどうか、

またこれによって損害を受けたかどうかを問わず、

留置権の消滅を請求する事ができる。

(最判昭和38・5・31)

 

 (留置権者による費用の償還請求)

第二百九十九条 留置権者は、留置物について必要費を支出したときは、

所有者にその償還をさせることができる。

2 留置権者は、留置物について有益費を支出したときは、

これによる価格の増加が現存する場合に限り、所有者の選択に従い、

その支出した金額又は増価額を償還させることができる。

ただし、裁判所は、所有者の請求により、

その償還について相当の期限を許与することができる。

 

 

 

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