代表取締役の解任に関する取締役会の決議についてその代表取締役は特別利害関係人にあたるか

(昭和44年3月28日最高裁)

事件番号  昭和43(オ)728

 

この裁判では、

代表取締役の解任に関する取締役会の決議について

その代表取締役は特別利害関係人にあたるかについて

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

代表取締役の解任に関する取締役会の決議については、

当該代表取締役は、商法260条ノ2第2項により準用される

同法239条5項にいう特別の利害関係を

有する者にあたると解すべきである。

けだし、代表取締役は、会社の業務を執行・主宰し、

かつ会社を代表する権限を有するものであって(商法261条3項・78条)、

会社の経営、支配に大きな権限と影響力を有し、

したがつて、本人の意志に反してこれを代表取締役の地位から

排除することの当否が論ぜられる場合においては、

当該代表取締役に対し、一切の私心を去つて、

会社に対して負担する忠実義務(商法254条3項・254条ノ2参照)に従い

公正に議決権を行使することは必ずしも期待しがたく、かえって、

自己個人の利益を図って行動することすらあり得るのである。

 

それゆえ、かゝる忠実義務違反を予防し、

取締役会の決議の公正を担保するため、

個人として重大な利害関係を有する者として、

当該取締役の議決権の行使を禁止するのが相当だからである。

 

それゆえ、原判決が、被上告会社の代表取締役Eの解任に関する

取締役会の決議について、同人をいわゆる特別利害関係人にあたるとして、

その議決権の行使を排除したのは、正当である

(論旨引用の判例は、株主総会の決議に

関するものであって本件に適切でない)。

 

原判決には所論のような違法はない。

原判決が、その挙示の証拠のもとに、

適法に確定した事実によると、所説の取締役会は、

招集権のない平取締役であったEが招集し、しかも、

取締役の一人であったDに対し招集通知をせず、また、

同人の出席もなかったというのであるから、

その招集手続にかしがあることは明らかであって、結局、

右取締役会は有効に成立したものということはできず、

これと同旨にでた原判決の判断は、正当である。

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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