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【判例】さいたま保険金殺人等事件(平成27年12月4日最高裁)

さいたま保険金殺人等事件

(平成27年12月4日最高裁)

事件番号  平成25(あ)1126

 

最高裁判所の見解

本件は,被告人が,いとこである年下の共犯者と共謀し,

(1)同人の養母(当時46歳)を殺害して死亡保険金を詐取しようと企て,

共犯者が同女を浴槽内に沈めて溺れさせて殺害し,

その死亡保険金3600万円をだまし取り,

(2)金もうけのために利用しようとしていたところ

むしろ金銭トラブルになり邪魔者となった

被告人の伯父(当時64歳)に対し,

共犯者が伯父の左前胸部を柳刃包丁で突き刺して殺害した,

という殺人2件,詐欺1件等の事案である。

 

(1)の犯行は,傷害保険に加入させた上で,

被害者に多量の睡眠薬を混入したドリンク剤を飲ませて熟睡させ,

水を張った浴槽内に沈めて溺れさせて殺害し,

事故死に見せかけて死亡保険金を詐取したものであり,

(2)の犯行は,被害者と金銭トラブルになったことから,

包丁等を準備して被害者方に赴き,酔って眠った被害者の

左前胸部を突き刺して殺害したものであって,

いずれも利欲的ないし身勝手な動機による計画性の高い,

冷酷,非道な犯行である。理不尽に二人の生命が奪われた結果は

極めて重大であり,(1)の被害者遺族らの処罰感情は厳しい。

 

被告人は,共犯者が意のままになることを利用して,

前記のような冷酷,非道な各犯行を発案,計画し,

具体的に指示してこれを共犯者に実行させ,かつ,

詐取した死亡保険金の多くを取得するなどしており,

その責任は共犯者より相当に重い。

 

被告人は,不合理な弁解に終始し,

反省の情もうかがわれない。

 

以上のような事情に照らすと,罰金前科しかないことなど,

被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても,

被告人の刑事責任は極めて重大であり,

原判決が維持した第1審判決の死刑の科刑は,

やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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