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【判例】刑事確定訴訟記録法4条2項5号の解釈適用(平成27年12月14日最高裁)

刑事確定訴訟記録法4条2項5号の解釈適用

(平成27年12月14日最高裁)

事件番号  平成27(し)401

 

この裁判では、

 検察官のした廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反被告事件に係る

刑事確定訴訟記録の閲覧申出一部不許可処分を取り消し,

原発事故により放出された放射性物質で汚染された木くずの移動経路,

搬入先等を記載した捜査報告書の一部閲覧を命じた原決定について,

刑事確定訴訟記録法4条2項5号の

解釈適用を誤った違法があるとして,

その一部が取り消された事例です。

 

最高裁判所の見解

本件閲覧許可部分のうち,別紙の除外部分については,

これらが閲覧されると木くずの取扱業者,移動経路,

搬入先の土地所有者等が特定され,これにより風評被害,

回復し難い経済的損害等が発生し,

関係人の名誉又は生活の平穏を著しく

害することとなるおそれが認められる。閲覧請求人自身,

上記のとおり,「関係者の固有名詞や役職名,

その他プライバシーに関する部分は除く」

として閲覧を請求しているのであって,

原決定は請求の範囲を超えているともいえる。

 

また,本件は,被告人が,放射性物質を含有する木くずを

福島県内から全国各地に投棄して拡散する中で,

滋賀県内の河川管理用通路上に

敷きならして放置したというものであるが,

木くずの移動経路,搬入先については,

市町村名の閲覧まで認めなくても,

裁判の公正を担保するに十分と考えられる。

 


以上によれば,本件閲覧許可部分のうち,

別紙の除外部分の限度では,

法4条2項5号の閲覧制限事由に

該当するとした保管検察官の判断は正当である。

 

これに該当しないとして,

保管検察官の閲覧一部不許可処分を取り消した上,

原決定の主文第2項のとおり

閲覧をさせなければならないとした原判断には,

同号の解釈適用を誤った違法がある。

 

(2) なお,閲覧請求人は,上記被告事件の告発人であるが,

市民グループの代表者として,

国民・周辺住民の知る権利や平穏に

生活する権利を主張するのみであって,

法4条2項ただし書にいう「訴訟関係人」に当たらないのはもとより,

本件閲覧許可部分との関係において

「閲覧につき正当な理由があると認められる者」にも当たらない。

 

3 そうすると,原決定には,決定に影響を及ぼすべき法令違反があり,

これを取り消さなければ著しく正義に反するものと認められる。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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