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【憲法判例】在宅投票制度廃止事件をわかりやすく解説

在宅投票制度廃止事件

(昭和60年11月21日最高裁判所)

 

公職選挙法及びその委任を受けた公職選挙法施行令は、

疾病、負傷、妊娠若しくは身体の障害のため又は産褥にあるため

歩行が著しく困難である選挙人について、

投票所に行かずにその現在する場所において

投票用紙に投票の記載をして投票をすることができる

在宅投票制度を定めていたところ、

昭和26年4月の統一地方選挙において在宅投票制度が悪用され、

そのことによる選挙無効及び当選無効の争訟が続出したことから、

国会は、右の公職選挙法の一部を改正する法律により在宅投票制度を廃止し、

その後在宅投票制度を設けるための立法を行いませんでした

 

歩行困難になり投票ができなくなったXは、

「在宅投票制度は在宅選挙人に対し投票の機会を

保障するための憲法上必須の制度であり、

在宅投票制度を廃止したままの立法行為の不作為は

憲法13条、15条1項及び3項、14条1項、44条、47条、93条に違反し、

国会議員による違法な公権力の行使である」

として、精神的損害を受けたとして、

国賠法1条1項に基づき、国に損害賠償を求めました。

 

最高裁判所は、

国家賠償法1条1項は、国又は公共団体の公権力の行使に当たる公務員が

個別に国民に対して負担する職務上の法的義務に違背して

当該国民に損害を加えたときに、国又は公共団体がこれを賠償する

責に任ずることを規定するものである。

 

したがって、国会議員の立法行為(立法不作為を含む)が

同項の適用上違法となるかどうかは、

国会議員の立法過程における行動が個別の国民に対して負う

職務上の法的義務に違背したかどうかの問題であって、

当該立法の内容の違憲法の問題とは区別されるべきであり、

仮に当該立法の内容が憲法の規定に違反する廉があるとしても、

その故に国会議員の立法行為が

直ちに違法の評価を受けるものではない。

 

国会議員は、立法に関しては、原則として、

国民全体に対する関係で政治的責任を負うにとどまり、

個別の国民の権利に対応した関係での

法的義務を負うものではないというべきであって、

国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に

違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うというごとき、

容易に想定し難いような例外的な場合でない限り、

国家賠償法1条1項の規定の適用上、

違法の評価を受けないものといわなければならない

 

憲法には在宅投票制度の設置を積極的に命ずる

明文の規定が存しないばかりでなく、

かえって、その47条は

「選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、

法律でこれを定める。」と規定しているのであって、

これが投票の方法その他選挙に関する事項の具体的決定を

原則として立法府である国会の裁量的権限に任せる趣旨であることは、

当裁判所の判例とするところである。

 

在宅投票制度を廃止しこれを復活しなかつた本件立法行為につき、

これが前示の例外的場合に当たると解すべき余地はなく、

結局、本件立法行為は国家賠償法1条1項の適用上

違法の評価を受けるものではないといわざるを得ない

として、上告を棄却しました。

 

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