リラックス法学部 > コラム>模試の点数に一喜一憂する必要はない
さっそくですが、
私は行政書士試験を受けるにあたって、
模試を受けていないので、
一喜一憂する前提を欠いた人間ですが、
それでもよければお付き合いください(笑)
まず行政書士試験やその他の資格の試験は
「本試験の点数が合格ラインより上か下か」
それだけが重要です。
行政書士試験は合格ラインが300点中180点ですが、
それより上だったら、それでいいのです。
180点の人と270点の人が手にするものに差はありませんし、
179点の人が25点の人より何かいいことがあるかといったら、ないわけです。
模試の場合、いよいよ何点だって、
どうだっていいわけです。
もちろん、精神衛生上、
点数が高ければ高いほどよいかもしれません。
しかし、ここで不必要に喜んだり、
がっかりしたりしてはいけません。
というのも、この試験は本試験、模試含めて、
実力が如実に点数に反映されるかと言ったら、
必ずしも、そうではないからです。
漢字テスト、英単語テストのように、覚えるたび右肩上がりの
一直線に点数が上がっていくように作られていないのです。
もちろん「正確な知識」があればあるほど点数は上がりますが、
「正確な知識」に至るまでの過程で、中途半端に知っているからこそ
点数が下がる時期もあるのです。
どういう事か、簡単な例で説明します。
「未成年者が法定代理人の同意を得ずにした売買契約は
常に取消すことができる(◯か✕か?)」
このような問題が出題された時、
全くわからない人は、適当に答えるしかないわけですが、
正誤の判断は50%の確率で当たってしまうわけです。
次に「おお、条文通りだな」
として、マルと判断したとします。
おそらく多くの人がマルと判断すると思いますが、実は答えは✕です。
9割以上正しいことを書いていますが、
ミソは問題文の「常に」というところです。
「未成年者」といっても、19歳の場合もあれば、3才の場合もあるわけです。
3才の子供は意思能力がありませんので、
意思能力のない者のした行為は無効となります。
無効な行為は取消すことができないので、✕となります。
このように、中途半端に知っていたら100%間違えるような問題も、
何も知らなければ50%の確率で当たってしまうことがあるわけです。
この例題は自分で出しておいてなんですが、
非常に質の悪い問題です(笑)
「19歳の」「3才の」と聞いてきたら、迷わず回答できますが、
この文章だけだと意図がくみ取りづらいのです。
ですから、ちゃんと理解していればしているほど、
『「常に」って言ってるから、
✕という意味で聞きたいのかな?』
と、ムダな詮索をする必要があり、
時間がかかってしまいます。
逆に、「あー、マルマル!」と即答して間違えた人は、
この問題は間違えましたが、他の問題を解く時間が、
考えた人よりあるわけです。
このように、一個一個の選択肢の判断と、
他の問題に与える影響などもあり、結果として現れる点数の質も
マチマチになってしまうのです。
行政書士試験は6割以上の点数を取れる人が
10%以下の試験です。
知識があるからこそ落とし穴になったり、
知識があるからこそ
「これ、この意味も含んで聞いてるのかな?」
みたいな事で時間がかかったりします。
ですので、結果の点数には色んな要素が含まれているわけです。
マグレで当たった問題もあれば、考えすぎて間違えた問題や、
知識が中途半端だからこそ正解してしまった問題も
入り混じっているため点数の質が均一ではないのです。
(マグレであたった点数で喜んでいる状態が最悪です)
ということで、模試の点数自体に一喜一憂する必要はありません。
必要ないというか、してる場合ではありません(笑)
模試では、問題を解くペース配分や、
ひとつひとつの知識を確認するという意味で利用し、
点数だけの印象でムダな心配、
安心などしないようにしていただければと思います。
いかに確実に本試験で180点以上を取るか、
その意識をブラさず
学習していただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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