パチスロ機から不正な方法によりメダルを窃取

(平成21年6月29日最高裁)

事件番号  平成21(あ)328

 

この裁判では、

窃取した財物と窃取したとはいえない財物とが

混在している場合における窃盗罪の成立範囲について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

以上の事実関係の下においては,

Aがゴト行為により取得したメダルについて窃盗罪が成立し,

被告人もその共同正犯であったということはできるものの,

被告人が自ら取得したメダルについては,

被害店舗が容認している通常の遊戯方法により取得したものであるから,

窃盗罪が成立するとはいえない

 

そうすると,被告人が通常の遊戯方法により取得したメダルと

Aがゴト行為により取得したメダルとが混在した

前記ドル箱内のメダル414枚全体について

窃盗罪が成立するとした原判決は,

窃盗罪における占有侵害に関する法令の解釈適用を誤り,

ひいては事実を誤認したものであり,

本件において窃盗罪が成立する範囲は,

前記下皿内のメダル72枚のほか,

前記ドル箱内のメダル414枚の一部にとどまるというべきである。

 

もっとも,被告人がAによるメダルの窃盗について

共同正犯としての責任を負うことは前記のとおりであり,

関係証拠によれば前記ドル箱内のメダル414枚のうちの相当数も

Aが窃取したものであったと認められること及び原判決の認定判示した

その余の量刑事情に照らすと,本件については,

いまだ刑訴法411条を適用すべきものとは認められない

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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