既判力に抵触して許されないとされた事例
(平成9年3月14日最高裁)
事件番号 平成5(オ)921
この裁判では、
既判力について
裁判所が見解を示しました。
最高裁判所の見解
前記事実関係によれば、上告人は、前訴において、
本件土地につき売買及び取得時効による所有権の取得のみを主張し、
事実審口頭弁論終結以前に生じていたDの死亡による
相続の事実を主張しないまま、
上告人の所有権確認請求を棄却する旨の
前訴判決が確定したというのであるから、
上告人が本訴において相続による共有持分の取得を主張することは、
前訴判決の既判力に抵触するものであり、前訴において
Dの共同相続人である上告人、被上告人の双方が
本件土地の所有権の取得を主張して争っていたこと、
前訴判決が、双方の所有権取得の主張をいずれも排斥し、
本件土地がDの所有である旨判断したこと、
前訴判決の確定後に被上告人が本件土地の所有権を
主張したため本訴の提起に至ったことなどの事情があるとしても、
上告人の右主張は許されないものといわざるを得ない。
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