リラックス法学部 憲法をわかりやすく解説 >司法権の独立とは?わかりやすく解説

 

司法権独立の原則

「司法権独立の原則」とは、司法部門が他の権力部門からの

圧力や干渉を受けることなく、

分離・独立して自主的に活動するという意味、

裁判をする裁判官が法以外に拘束されず、

公正無私の立場でその職権を行使するという意味、

そして裁判官の身分保障の意味合いがあります。

 

憲法76条3項は

「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、

この憲法及び法律にのみ拘束される。」

としています。

 

裁判の公正を保ち、人権が保障されるために、

司法権はあらゆる権力から

独立していなければいけません。

 

そこで、裁判官の職権行使の独立や、

裁判官の身分保障を憲法は規定しています。

 

76条3項のいう「良心」とは、

裁判官それぞれの個人的主観の「良心」ではなく、

客観的に裁判官として公正に

理解する職業的良心を意味するものと

解されています。

 

 

「独立して」とは、

「他のなにものからも独立して」という意味で、

三権分立の司法権以外の立法権、

行政権から独立している事はもちろん、

司法部内の指示・命令も排除され、

独立していることを意味します。

 

そして憲法78条は裁判官の身分保障を規定しています。

 

第七十八条  裁判官は、裁判により、心身の故障のために

職務を執ることができないと決定された場合を除いては、

公の弾劾によらなければ罷免されない。

裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。

 

裁判官に特別の身分保障をする事によって

裁判官が独立して職権を行使できるように、

このような規定がされています。

 

なお、裁判官の懲戒処分は、

「行政機関」がこれを行ふことはできない。

とされていますが、司法権独立を保障するために、

立法機関による懲戒処分も行われてはならないとされています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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