正当事由と建物賃借人の事情

(昭和58年1月20日最高裁)

事件番号  昭和54(オ)1398

 

この裁判では、

 建物所有を目的とする借地契約の更新拒絶に

正当の事由があるかどうかを判断するにあたり

建物賃借人の事情を借地人側の事情として

斟酌することの許否について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

建物所有を目的とする借地契約の更新拒絶につき

借地法4条1項所定の正当の事由が

あるかどうかを判断するにあたっては、

土地所有者側の事情と借地人側の事情を比較考量して

これを決すべきものであるが右判断に際し、

借地人側の事情として借地上にある建物賃借人の事情をも

斟酌することの許されることがあるのは、

借地契約が当初から建物賃借人の存在を容認したものであるとか又は

実質上建物賃借人を借地人と同一視することができるなどの

特段の事情の存する場合であり、

そのような事情の存しない場合には、

借地人側の事情として建物賃借人の事情を

斟酌することは許されないものと解するのが相当である。

 

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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