リラックス法学部 > 初学者の部屋 > 履行不能の要件、損害賠償、解除についてわかりやすく解説

 

債務者が正当な理由もなく、

債務の本旨に従った履行をしないことを

債務不履行といいますが、

債務不履行には履行遅滞、履行不能、不完全履行の

3つのパターンがあります。

 

今回はその中で、

履行不能について説明していきたいと思います。

 

履行不能

履行不能とは債権成立後に

債務者の故意または過失によって

債務を履行することが

できなくなった場合を言います。

 

「債権成立後」

「債務者の故意または過失によって」

というところが重要です。

 

また履行不能が違法であること

(履行不能を正当化する事由がないこと)

が要件です。

 

債権成立前に不能となっていた場合は、

債務が不成立となり原則として法律効果は発生

しませんので注意しましょう。

 

例えば、建物の売買契約成立後、

債務者(売主)のミスで家事で建物が焼失してしまった

場合などが履行が不能となるということです。

 

履行不能の効果

履行不能となった場合は、

直ちに契約を解除することができます。

 

履行遅滞の場合は相当の期間を定めて催告をして、

期間内に履行がない場合に契約を

解除できることと比較しましょう。

 

履行不能の場合、いくら待っても履行ができないので、

「相当の期間うんぬん…」など必要ないわけです。

 

履行期日到来前でも、

履行が不能であれば解除可能です。

 

引渡し予定日前に建物が家事で無くなっているのに、

引渡し日を待って解除する必要はないわけです。

 

また、履行不能が原因で損害が発生していれば、

債権者は損害賠償を請求することができます。

 

ということで、

今回は債務不履行の3つのパターンのひとつ

履行不能について説明してまいりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

明日もお待ちしてます。

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