選択権は特約がなければ債務者にある

債権の目的が数個の給付の中から

選択によって定まるときは、

その選択権は、特約がない場合は、債務者に属します。

特約により債権者あるいは

第三者を選択者とすることもできます。

 

選択権は、相手方に対する意思表示によって行使します。

 

選択は、債権の発生の時にさかのぼって

その効力を生じます

 

ただし、第三者の権利を害することはできません。

 

選択権を行使した後は、

相手方の承諾を得なければ、撤回することができません

 

選択権を有する者が選択をしない場合

債権が弁済期にある場合において、

相手方から相当の期間を定めて催告をしても、

選択権を有する当事者が

その期間内に選択をしないときは、

その選択権は相手方に移転します。

 

 

第三者が選択権を有する場合

第三者が選択をすべき場合には、

その選択は、債権者又は債務者に対する意思表示によってします。

 

第三者が選択権を行使した場合に、

撤回をする場合は、債権者及び債務者の承諾が必要です。

 

第三者が選択をすることができず、

又は選択をする意思を有しないときは、

選択権は、債務者に移転します。

 

選択権を行使する意思表示は

「債権者又は債務者」ですが、

撤回をする場合は

「債権者及び債務者」

の承諾が必要なことにご注意ください。

 

不能による選択債権の特定

債権の目的である給付の中に、初めから不能であるもの又は

後に至って不能となったものがあるときは、

債権は、その残存するものについて存在します。

 

選択権を有する者の過失によって、

甲債権の目的である給付が

不能となったときは、債権の目的は、

残存する乙債権に特定しますが、

選択権を有しない当事者の過失によって

甲債権の目的である給付が不能となったときは、

債権の目的は残存する債権に特定せず、

選択権を有する者は、

甲債権が転化した履行不能による

損害賠償請求権を選択することができます。

 

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