共犯者の中一人は自己の意思に因り犯行を中止し他の者が犯行の目的を遂げた場合

(昭和24年12月17日最高裁)

事件番号  昭和24(れ)1800

 

この裁判では、

共犯者の中一人が自己の意思に因り犯行を中止し、

他の者の犯行を阻止せず放任し、その者が犯行を遂げた場合、

前者に対し中止未遂の規定な適用されるかどうかについて

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

被告人がAの妻の差し出した現金900円を受取ることを断念して

同人方を立ち去った事情が所論の通りであるとしても、

被告人において、その共謀者たる一審相被告人Bが

判示のごとく右金員を強取することを阻止せず放任した以上、

所論のように、被告人のみを中止犯として

論ずることはできないのであって、

被告人としても右Bによって遂行せられた

本件強盗既遂の罪責を免れることを得ないのである。

 

してみればこれと同一の見解に立って、

原審弁護人の中止犯の主張を排斥し被告人に対し

本件強盗罪の責任を認めた原判決は相当であって所論の違法はない。

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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