旧民訴法70条所定の効力の客観的範囲

(平成14年1月22日最高裁)

事件番号  平成10(オ)512

 

この裁判では、

旧民訴法70条所定の効力の客観的範囲について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

旧民訴法70条所定の効力は,

判決の主文に包含された訴訟物たる

権利関係の存否についての判断だけではなく,

その前提として判決の理由中でされた事実の認定や

先決的権利関係の存否についての判断などにも及ぶものであるが

(最高裁昭和45年(オ)第166号同年10月22日

第一小法廷判決・民集24巻11号1583頁参照),

この判決の理由中でされた事実の認定や

先決的権利関係の存否についての判断とは,

判決の主文を導き出すために必要な主要事実に係る認定及び

法律判断などをいうものであって,

これに当たらない事実又は論点について示された認定や

法律判断を含むものではないと解される

 

けだし,ここでいう判決の理由とは,

判決の主文に掲げる結論を導き出した

判断過程を明らかにする部分をいい,

これは主要事実に係る認定と法律判断などをもって

必要にして十分なものと解されるからである。

 

そして,その他,旧民訴法70条所定の効力が,

判決の結論に影響のない傍論において示された事実の認定や

法律判断に及ぶものと解すべき理由はない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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