裁量基準の効果と訴えの利益
(平成27年3月3日最高裁)
事件番号 平成26(行ヒ)225
この裁判では、
裁量基準の効果と訴えの利益について
裁判所が見解を示しました。
最高裁判所の見解
行政手続法12条1項の規定により
定められ公にされている処分基準において,
先行の処分を受けたことを理由として後行の処分に係る量定を
加重する旨の不利益な取扱いの定めがある場合には,
上記先行の処分に当たる処分を受けた者は,
将来において上記後行の処分に当たる処分の対象となり得るときは,
上記先行の処分に当たる処分の効果が
期間の経過によりなくなった後においても,
当該処分基準の定めにより上記の
不利益な取扱いを受けるべき期間内はなお当該処分の取消しによって
回復すべき法律上の利益を有するものと解するのが相当である。
そうすると,本件において,上告人は,
行政手続法12条1項の規定により定められ
公にされている処分基準である本件規程の定めにより
将来の営業停止命令における停止期間の量定が加重されるべき
本件処分後3年の期間内は,なお本件処分の取消しによって
回復すべき法律上の利益を有するものというべきである。
・行政書士受験生にオススメのAmazon Kindle Unlimitedで読める本
スポンサードリンク
関連記事