リラックス法学部 >商法・会社法をわかりやすく解説 >商法・会社法 取締役 代表取締役とは?
取締役
取締役の権限は取締役会の有無によって異なります。
取締役は定款に別段の定めがない場合、
株式会社の業務を執行します。
取締役が2人以上いる場合は、
定款に別段の定めがなければ、
取締役の過半数で業務の決定を行います。
「半数以上」でなく「過半数」
であることに注意しましょう。
つまり、取締役が2人の場合は
2人とも賛成しなければ業務の決定を
できないということです。
取締役が4人ならば3人以上の賛成で
業務を決定するということです。
(業務の執行)
第三百四十八条 取締役は、定款に別段の定めがある場合を除き、
株式会社(取締役会設置会社を除く。以下この条において同じ。)の業務を執行する。
2 取締役が二人以上ある場合には、株式会社の業務は、
定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決定する。
3 前項の場合には、取締役は、次に掲げる事項についての決定を各取締役に委任することができない。
一 支配人の選任及び解任
二 支店の設置、移転及び廃止
三 第二百九十八条第一項各号(第三百二十五条において準用する場合を含む。)に掲げる事項
四 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る
企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
五 第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項の責任の免除
4 大会社においては、取締役は、前項第四号に掲げる事項を決定しなければならない。
取締役の任期は約2年です
(正確な表現は332条でご確認ください)
定款または株主総会の決議で
任期を短縮することもできます。
委員会設置会社でない公開会社でない株式会社は、
任期を10年まで伸長することができます。
委員会設置会社の取締役の任期は
約1年となります。
(取締役の任期)
第三百三十二条 取締役の任期は、選任後二年以内に終了する事業年度のうち
最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。
ただし、定款又は株主総会の決議によって、
その任期を短縮することを妨げない。
2 前項の規定は、公開会社でない株式会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)において、
定款によって、同項の任期を選任後十年以内に終了する事業年度のうち
最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することを妨げない。
3 監査等委員会設置会社の取締役(監査等委員であるものを除く。)についての
第一項の規定の適用については、同項中「二年」とあるのは、「一年」とする。
代表取締役
取締役は原則として、会社を代表しますが、
代表取締役その他株式会社を
代表する者を定めた場合は、
その者が株式会社を代表します。
代表取締役は複数いても構いません。
代表取締役やその他株式会社を
代表する者を複数定めた場合でも、
各自が株式会社を代表します。
代表取締役の選定方法は、定款で定めるか、定款の定めに
基づく取締役の互選に基づくか、株主総会の決議によって行います。
つまり、定款に直接「代表取締役高橋ヨシオ」
というふうに決めてしまうか、
定款に「代表取締役は取締役の互選により選定する」
という決め方を定めるか、
定款に代表取締役の決め方を定めない場合は、
株主総会の決議で決定するということです。
代表取締役は株式会社の業務に関する
一切の裁判上または裁判外の行為をする権限を有し、
これに制限を加えることはできますが、
善意の第三者に対抗することはできません。
(株式会社の代表)
第三百四十九条 取締役は、株式会社を代表する。
ただし、他に代表取締役その他株式会社を代表する者を定めた場合は、この限りでない。
2 前項本文の取締役が二人以上ある場合には、取締役は、各自、株式会社を代表する。
3 株式会社(取締役会設置会社を除く。)は、
定款、定款の定めに基づく取締役の互選又は株主総会の決議によって、
取締役の中から代表取締役を定めることができる。
4 代表取締役は、株式会社の業務に関する
一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
5 前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
ということで、今回は取締役と代表取締役について説明してまいりました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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