法令の類推解釈、もちろん解釈、反対解釈を

わかりやすく解説します。

 

類推解釈

類推解釈は、A、Bという似通った事柄があり、

Aの場合については明文の規定があるが、

Bの場合についての規定はないという場合に、

Aについての規定は、Bの場合にも

同様に取り扱う趣旨だと解釈して準用することです。

 

つまり、本来「準用する」という規定があるべきところに、

その規定がない場合に、

解釈によって準用をするということです。

 

例えば、民法の94条は、

【相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。

2 前項の規定による意思表示の無効は、

善意の第三者に対抗することができない。】

と規定していますが、当事者間に通謀がなくても、

不実登記の存在を長期間黙認していた場合等、

通謀と同様に扱うべき場合には、

民法94条2項をあてはめて考えられるというのが準用の例です。

 

もちろん解釈

「もちろん解釈」は、類推解釈の一種で、

ある法令の規定の立法目的、趣旨からみて、

他の場合には、明文の規定はないが、

それと同じ趣旨の規定があると解釈することが

当然である場合の解釈です。

例えば、民法738条は、

【成年被後見人が婚姻をするには、

その成年後見人の同意を要しない。】

と規定していますが、成年被後見人よりも

心神の欠陥の程度の少ない被保佐人については、

明文の規定はありませんが、保佐人の同意が不要なのは

もちろんであるという解釈です。

 

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