地方公共団体の長の権限の代理
地方公共団体の長の職務・権限は、
代理を行わせることができます。
代理とは、長以外の者が
職務代行者であることを明示して、
自己の名をもって、職務・権限の全部または一部を行使し、
その行為の効果を長が行ったのと
同じ効力を生じさせることです。
地方公共団体の長の権限の代理は、
法律の定める事実の発生により、
当然に代理権が発生する法定代理と、
長の授権により代理権が生ずる
任意代理(臨時代理)があります。
地方公共団体の長の権限・職務の法定代理
普通地方公共団体の長に事故があるとき、又は
長が欠けたときは、
副知事又は副市町村長がその職務を代理します。
この場合において副知事又は
副市町村長が二人以上あるときは、
あらかじめ当該普通地方公共団体の長が定めた順序、
又はその定めがないときは席次の上下により、
席次の上下が明らかでないときは年齢の多少により、
年齢が同じであるときはくじにより定めた順序で、
その職務を代理します。
法定代理の場合、
原則として長の権限・職務の全部を代理しますが、
議会の解散や副知事等の選任など代理になじまない行為は除外されます。
地方公共団体の長の権限・職務の任意代理
普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部を
その補助機関である職員に臨時に代理させることができます。
地方公共団体の長の権限の委任
普通地方公共団体の長の権限の委任は、
長が自己の権限の一部を受任者に移し、
受任者の権限として行わせることです。
委任は権限の分配ですので、
法令の根拠が必要です。
普通地方公共団体の長の権限を
委任することができるのは、
補助機関である職員、長の管理する行政庁、
当該地方公共団体の委員会、
委員会の委員長(教育委員会にあっては、教育長)、
委員若しくはこれらの執行機関の事務を補助する職員若しくは
これらの執行機関の管理に属する機関の職員です。
地方公共団体の長の補助執行
補助執行とは、内部的に長の権限を補助し、
外部的には長の名で事務を執行することです。
長の補助機関が補助執行を行う他、
執行機関の事務を補助する職員若しくは
これらの執行機関の管理に属する機関の職員をして
補助執行させることができます。
・行政書士受験生にオススメのAmazon Kindle Unlimitedで読める本
スポンサードリンク
関連記事