強盗の共同共犯
(昭和26年3月27日最高裁)
事件番号 昭和24(れ)2681
数人で強盗をし、そのうち1人が
逃走中に巡査に発見され追い付かれ、
逮捕を免れるため、同巡査を包丁で切りつけ死に至らしめました。
この裁判では、他の共犯者が予期しなかったこの殺人について、
他の共犯者もその強盗殺人の行為につき、責任を負うべきかの判断が注目されました。
最高裁判所の見解
相被告人Aは被告人と共謀の上原判示の如く強盗に着手した後、
家人に騒がれて逃走し、なお泥棒、泥棒と連呼追跡されて逃走中、
警視庁巡査に発見され追付かれて将に逮捕されようとした際、
逮捕を免れるため同巡査に数回切りつけ遂に死に至らしめたものである。
されば右Aの傷害致死行為は強盗の機会において
為されたものといわなければならないのであって、
強盗について共謀した共犯者等はその一人が
強盗の機会において為した行為については他の共犯者も
責任を負うベきものであること当裁判所の判例とする処である
(昭和二四年(れ)第一一二号七月二日第二小法廷判決)
それ故相被告人Aの行為について被告人も
責任を負わなければならないのであって論旨は理由がない。
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