国債は、償還期限により、

1年以内の短期、2~5年の中期、10年程度の長期、

10年超の超長期の4種類に分類されます。

 

建設国債

財政法4条1項は、

「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、

その財源としなければならない。

但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、

国会の議決を経た金額の範囲内で、

公債を発行し又は借入金をなすことができる。」

としており、原則として国債の発行は禁止されるものの、

公共事業費、出資金及び貸付金の財源として、

国債の発行が認められ、これを建設国債といいます

 

この建設国債の発行限度額は、

一般会計予算総則に計上されています。

 

また、公共事業費の範囲についても

国会の議決を経る必要があり、

同じく一般会計予算総則に規定されています。

 

この限度額の議決を経ようとする時に合わせて、その参考として、

年度別の償還予定額を示し、償還方法・償還期限を明らかにする

償還計画表を国会に提出することとされています。

 

建設国債は、後世に残らない事務経費や

人件費に充てることはできません。

 

我が国では、建設国債は1966年から発行されていて、

2000年8月3日に、IT関連費等も

建設国債で調達できるように

財政法4条を見直す方針が決められました。

 

市中消化の原則

財政法第5条は、

「すべて、公債の発行については、

日本銀行にこれを引き受けさせ、又、

借入金の借入については、

日本銀行からこれを借り入れてはならない。

但し、特別の事由がある場合において、

国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。」

としており、日本銀行の引き受けによる国際の発行は、

特別の事由がある場合に国会の議決を経た金額の範囲内で

認められるという例外を除き禁止されます

これを市中消化の原則といいます。

 

特別国債(赤字国債)

建設国債を発行してもなお、財源が不足する場合に、

政府は公共事業費以外の歳出に充てる資金を調達することを目的として、

特別法に基づいて国債を発行することがあります。

 

通常、これらの国債は「特例国債」と呼ばれますが、

その性質から「赤字国債」と呼ばれることもあります。

 

特例国債は、建設国債と同様に国会の議決を経た

金額の範囲内で発行できることとされ、一般会計予算総則に

その発行限度額が計上されています。

 

また、その参考として、国会での審議の際には

建設国債と同様に、償還計画表を提出することになっています。

 

1965年度の補正予算で赤字国債の発行を認める

1年限りの特例公債法が制定され、

赤字国債が戦後初めて発行されました。

 

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