リラックス法学部 コラム相手を間違っている場合

 

私がかつて某小売店で働いていた頃、

店の外にあるタバコの自販機の年齢認証を行う

タスポカードを貸してくれという

お客さんが度々来ました。

 

タスポカードは貸与が禁止されていますし、

そもそもタスポカードがないので、

お断りしていました。

 

たいていの方はそこで了承するのですが、たまに

「身分証明証もある。

どうして貸してくれないんだ」

と粘り強く交渉してくる方もいました。

 

「どうして貸してくれると思っているのか」

こちらが聞きたいぐらいですが、

まあ、そうは言わずにやわらかにお断りと

謝罪の言葉を続けました。

(なぜ、謝罪の言葉が必要かも疑問ですが)

しかし、あの手この手で、

こちらを論破しようと粘ってきます。

 

私が不思議なのは、

「この人のゴールはどこなんだ?」

ということです。

 

仮にこちらを論破したところで、

無いタスポは出てこないのです。

 

このように、

「いくらそこに力を入れてもどうしようもないだろ」

 ということにムキになっていることは

世の中にはたくさんあります。

 

 

もちろん理屈でなく、

感情から発言、行動する方が

解決方法になったりする場合もありますし、

人間はむしろそのように判断、

行動している事の方が多いかもしれません。

 

しかし、例えば「試験に合格する」

という目的で勉強を始めて、

次第に「相手を間違っている」

という行動をとっているということもあります。

 

つまり、一生懸命行っている作業が、

合格に近づく作業ではなくなっているということです。

 

長い期間物事に取り組んでいると、

次第に深く深くに入り込み、

自分が今どこに向かってこれに取り組んでいるのかを

見失っている場合があります。

 

ただ単に机に向かい、

苦業のように書物に向かい、

「自分はがんばっている」という状態に自己陶酔し、

全然合格に近づいている作業を

していないという場合も往々にしてありえます。

 

ですので、たまに、

ご自身が行っている行為が合格に向かっているのかを

冷静に考え、軌道修正するタイミングを

作ることも重要かと思います。

 

飽きてきた方や、

マンネリ化してきた方もそうですが、

勉強が楽しくてたまらない絶好調の方も

「この作業が合格に近づいているのか?」

と、時に冷静に見つめなおし、

日々の学習に励んでいただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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