リラックス法学部 >刑法をわかりやすく解説 >親族相盗例をわかりやすく解説
親族相盗例
第二百四十四条
配偶者、直系血族又は同居の親族との間で第二百三十五条の罪、
第二百三十五条の二の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯した者は、その刑を免除する。
2 前項に規定する親族以外の親族との間で犯した同項に規定する罪は、
告訴がなければ公訴を提起することができない。
3 前二項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。
配偶者、直系血族、同居の親族間において、
窃盗の罪を犯した者は、
その刑が免除されます。
親族間においての軽微な財産が犯されたような場合に、
国家の刑罰権を直ちに行使するのは適切ではないという理由から
このような規定があります。
「配偶者、直系血族、同居の親族」以外の親族との間で、
窃盗の罪を犯した場合は、告訴がなければ公訴提起できない
親告罪となります。
内縁関係にある者は配偶者にあたらず、
認知をしていない子も
直系血族にはあたりません。
また、一時宿泊したに過ぎない親族は「同居の親族」には
あたりません。
親族でない共犯の場合は、
親族相盗例は適用されません。
つまり、子が友人とともに両親のモノを窃盗した場合、
子は窃盗の刑を免除されますが、共犯の友人は窃盗罪で
処罰されることになります。
親族相盗例は、不動産侵奪罪、詐欺罪、背任罪、恐喝罪、横領罪、
業務上横領罪、遺失物等横領罪に準用されます。
・行政書士受験生にオススメのAmazon Kindle Unlimitedで読める本
スポンサードリンク
関連記事