リラックス法学部 民事訴訟法・民事執行法・民事保全法をわかりやすく解説 >民事訴訟法 陳述擬制についてわかりやすく解説

 

陳述擬制とは

民事訴訟の陳述擬制とは、

陳述を擬制するという文字通り、

実際にはしゃべっていないけれども、しゃべったことにみなす

という仕組みのことです。

 

(訴状等の陳述の擬制)

第百五十八条  原告又は被告が最初にすべき口頭弁論の期日に出頭せず、

又は出頭したが本案の弁論をしないときは、裁判所は、

その者が提出した訴状又は答弁書その他の準備書面に記載した事項を

陳述したものとみなし、出頭した相手方に弁論をさせることができる。

 

口頭弁論で陳述しようとする事を記載した書面を準備書面といいます

(特に被告が一回目の準備書面を「答弁書」といいます)が、

この準備書面(答弁書)を提出すれば、最初の口頭弁論では、欠席しても

陳述したものとみなされます。

 

答弁書に否認と書いておくことで、否認する旨の陳述が擬制され、

一回目の口頭弁論で即負けるということを防ぐことができます。

 

陳述擬制が働くのは

「最初にすべき口頭弁論の期日」

であることに注意しましょう。

二回目以降の口頭弁論では陳述擬制は働きません。

(簡易裁判所では、続行期日でも

準備書面の陳述擬制が働きます)

 

なお、原告、被告、当事者双方が欠席した場合は、

陳述擬制は働きません。(簡易裁判所でも同様)

訴えは取下げの方向にいきます。

 

 

(訴えの取下げの擬制)

第二百六十三条  当事者双方が、口頭弁論若しくは弁論準備手続の期日に出頭せず、

又は弁論若しくは弁論準備手続における申述をしないで退廷若しくは退席をした場合において、

一月以内に期日指定の申立てをしないときは、訴えの取下げがあったものとみなす。

当事者双方が、連続して二回、口頭弁論若しくは弁論準備手続の期日に出頭せず、

又は弁論若しくは弁論準備手続における申述をしないで

退廷若しくは退席をしたときも、同様とする。

 

 当事者双方が欠席の期日に、できることは2つですので、

試験対策として覚えておきましょう。

①判決

②証拠調べ

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

民事訴訟法・民事執行法・民事保全法をわかりやすく解説


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