リラックス法学部 判例集 > 民法 養子縁組(792~808条)判例集

 

(配偶者のある者が未成年者を養子とする縁組)

第七百九十五条 

配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。

ただし、配偶者の嫡出である子を養子とする場合又は配偶者が

その意思を表示することができない場合は、この限りでない。

 

民法795条関連判例

・配偶者の一方の名義が偽造である縁組は、

他の一方に縁組の意思があったとしても、

その縁組は全部無効である。

(大判昭和4・5・18)

 

(十五歳未満の者を養子とする縁組)

第七百九十七条  

養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、

これに代わって、縁組の承諾をすることができる。

2  法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母で

その監護をすべき者であるものが他にあるときは、

その同意を得なければならない。

養子となる者の父母で親権を

停止されているものがあるときも、同様とする。

 

民法797条

・戸籍上の親が真実の親でない場合、その者が代諾をしてした縁組も、

養子が満15歳に達した後に、

これを追認して有効な縁組とする事ができる。

(最判昭和27・10・3)

 

・養子縁組のような身分行為は、

116条ただし書きの規定の類推適用はされない。

(最判昭和39・9・8)

(リラックスヨネヤマからコメント…

116条ただし書きとは

無権代理人の行為の追認の規定です。

「無権代理人の追認は

第三者の権利を害することはできない」

という事でしたが、

縁組を追認する場合は、

第三者の権利を害する事になったとしても

有効に追認できるという事でしょう。)

 

 

(未成年者を養子とする縁組)

第七百九十八条  

未成年者を養子とするには、

家庭裁判所の許可を得なければならない。

ただし、自己又は配偶者の直系卑属を

養子とする場合は、この限りでない。

 

(十五歳未満の者を養子とする縁組)

第七百九十七条 

養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、

これに代わって、縁組の承諾をすることができる。

2 法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母で

その監護をすべき者であるものが他にあるときは、

その同意を得なければならない。

養子となる者の父母で親権を停止されているものがあるときも、同様とする。

 

 

民法799条関連判例

・他人の子を養子とする意図で嫡出子として届出をしても、

それによって養子縁組が成立することはない。

(最判昭和25・12.28)

 

(縁組の無効)

第八百二条 縁組は、次に掲げる場合に限り、無効とする。

一 人違いその他の事由によって当事者間に縁組をする意思がないとき。

二 当事者が縁組の届出をしないとき。

ただし、その届出が第七百九十九条において準用する

第七百三十九条第二項に定める方式を欠くだけであるときは、

縁組は、そのためにその効力を妨げられない。

 

民法802条関連判例

・芸妓稼業をさせる事を主眼として、

真に養子縁組をする意思がないときは、

その養子縁組は無効である。

(大判大11・9・2)

 

・当事者の間で養子縁組をする合意が成立していて、

その当事者から他人に

この縁組の届出の委託がされていた場合、

届出が受理された時点で当時が意識を失っていても、

その受理の前に反対の意思を

表明していたなど特段の事情がない限り、

この届出により養子縁組は有効に成立する。

(最判昭和45・11・24)

 

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