スポンサードリンク

【消費者法判例】大学の学期開始後の入学辞退と授業料の返還請求 (平成22年3月30日最高裁)

大学の学期開始後の入学辞退と授業料の返還請求

(平成22年3月30日最高裁)

事件番号  平成21(受)1232

 

この裁判では、

大学の学期開始後の入学辞退と授業料の返還請求について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

被上告人は,上告人大学の平成18年度の推薦入学試験に合格し,

本件授業料等を納付して上告人大学との間で本件在学契約を締結したが,

入学年度開始後である平成18年4月5日に

本件在学契約を解除する旨の意思表示をしたものであるところ,

学生募集要項の上記の記載は,

一般入学試験等の補欠者とされた者について

4月7日までにその合否が決定することを述べたにすぎず,

推薦入学試験の合格者として在学契約を締結し

学生としての身分を取得した者について,

その最終的な入学意思の確認を4月7日まで

留保する趣旨のものとは解されない。

 

また,現在の大学入試の実情の下では,

大多数の大学において,3月中には

正規合格者の合格発表が行われ,補欠合格者の発表も

おおむね終了して,学生の多くは

自己の進路を既に決定しているのが通常であり,

4月1日以降に在学契約が解除された場合,

その後に補欠合格者を決定して入学者を補充しようとしても,

学力水準を維持しつつ入学定員を確保することは

容易でないことは明らかである。

 

これらの事情に照らせば,

上告人大学の学生募集要項に上記の記載があり,

上告人大学では4月1日以降にも

補欠合格者を決定することがあったからといって,

上告人大学において同日以降に在学契約が

解除されることを織り込み済みであるということはできない。

 

そして,専願等を資格要件としない推薦入学試験の合格者について特に,

一般入学試験等の合格者と異なり

4月1日以降に在学契約が解除されることを

当該大学において織り込み済みであると解すべき理由はない。

 

したがって,被上告人が納付した本件授業料等が

初年度に納付すべき範囲を超えているというような事情は

うかがわれない以上,本件授業料等は,

本件在学契約の解除に伴い上告人大学に生ずべき

平均的な損害を超えるものではなく,

上記解除との関係では本件不返還特約は

すべて有効というべきである。

 

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

判例コーナートップへ


・試験に役立つ左脳型速読術


関連記事

スポンサードリンク