リラックス法学部 コラム>行政書士試験の記述式問題の対策

 

行政書士試験には300点中60点記述式の問題が出題されます。

行政法が1問20点、民法が2問40点という内訳で、

問いに対して40字程度で回答するというものです。

この記述式問題は配点も高いので、どのように対策し、

点数を取ればよいかお悩みの方も多いと思います。

 

私は本試験の記述式問題は60点中48点(合格するには十分な点数でしょう)でしたが、

受験生時代、「記述式の対策をしよう」と思って学習したことは全くありません。

数年ぶんの過去問はチェックしましたが、

予備校などが作成したオリジナル記述式対策問題のようなものは

一問も解いていません。

ではどのようにして、本試験の記述式問題で得点する力を

つけたかといえば、

択一の勉強の際に、

記述式問題に回答する力を培いました。

 

「どのような事をどんなふうに問われるのか」

過去問でチェックし、択一の対策の際に意識してテキストなり条文を読み込みました。

 

結局、択一の問題を正確に解く力と、

記述式に回答する力はほぼ同じなので、

私個人的には、改めてオリジナル記述式問題で、

文章を書く練習など全く不要と考えました。

 

では具体的に、どのような意識でテキストや条文に取り組むかと

いいますと、

「言葉の定義を正確に言えるようにする」

「条文、判例の趣旨、誰にどのような要件のもと、

どのような結果がもたらされるのかを正確に書けるようにする」

ということです。

 

法律、とくに民法は何度も条文を読んでいると、

わかった気になって雑になりがちです。

テキストや条文を読んでいるときは、

スラスラ読めるのに、いざ問題を解こうとすると間違ってしまう

という事も多々あるかと思います。

 

このような「わかってるつもりでも間違う」部分を

徹底的に潰していくことが重要です。

 

例えば言葉の定義といいましたが、

テキストや条文を読む際に、

「意思能力」「第三者」

のような言葉は、サラっと読んでしまいますが、

意思能力の定義をいいなさいと言われたときに、

言葉で説明できるでしょうか?

権利能力、行為能力も同様です。

こういったスラスラ読んでしまうけれども、

自分が言葉で説明するとなると、あやふやになってしまうものを

しっかりテキストで定義を確認し、

ソラで言えるよう(書けるよう)にしましょう。

 

「第三者」に関しても、判例は民法177条の「第三者」をどのように

とらえているかという説明もできますでしょうか?

 

このように読みとばしがちな言葉の定義を正確にし、

条文、テキストで択一の問題を解くときに、

「記述式でこれを書けと言われたら書けるか」

と意識して学習することで、

知識の吸収の度合いが違います。

インプットと同時に、記述式のアウトプットを意識することで、

より高い意識で学習することができます。

そして、この意識で学習することにより、

記述式の対策になるだけでなく、

択一の問題を解く力にもなっています。

 

と、このように、択一の勉強、記述式の勉強と区切って学習するより、

択一の学習で常に「記述式で問われたら」と意識することで、

短時間で質の高い学習をすることができます。

 

もちろん、予備校作成オリジナル問題も解いて

練習することもよいとは思いますが、

それはあくまで試合形式の確認作業で、

力を養うのは択一の学習の時であるという意識で

行っていただければと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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