過剰避難、誤想避難、誤想過剰避難を
わかりやすく解説します。
過剰避難
過剰避難は、違法性阻却事由のひとつの
緊急避難としてなされる行為で、
生じた害が、その避けようとした害の程度を
越えていると判断されるものです。
要するに、「やりすぎ」ということです。
例えば、危難を逃れるために、
暴行で足りたところ、必要以上に攻撃をして
傷害を負わせたという場合や、
人命救助のためにスピード違反をした場合などが
その例です。
過剰避難は、過剰避難では違法性は阻却されず、
違法行為ではありますが、
情状によって刑が軽減・免除することができると
規定されています。
誤想避難
誤想避難は、現在の危難が実はないのに
あると誤信して避難行為を行う場合、
法益の優越がないのにあると誤信して
避難行為を行う場合です。
この場合、過剰避難では違法性は阻却されず、
故意はないので少なくとも故意犯にはなりませんが、
誤認したことについて過失があれば
過失を罰する規定がある場合に限って
過失犯が成立するというのが通説です。
誤想過剰避難
誤想過剰避難とは、
現在の危難が実はないのに
あると誤信して、過剰な避難行為を行い、かつ、
その過剰である事実を認識している場合です。
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