不動産侵奪罪の「侵奪」とは

(平成12年12月15日最高裁)

事件番号  平成12(あ)840

 

この裁判では、使用貸借の目的とされた土地の無断転借人が

土地上の簡易施設を改造して本格的店舗を構築した行為が

不動産の侵奪に当たるかについて裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

被告人が構築した本件建物は、

本件施設の骨組みを利用したものではあるが、

内壁、床面、天井を有し、

シャワーや便器を設置した八個の個室からなる

本格的店舗であり、本件施設とは大いに構造が異なる上、

同施設に比べて解体・撤去の困難さも

格段に増加していたというのであるから、

被告人は、本件建物の構築により、

所有者であるA不動産の本件土地に対する占有を

新たに排除したものというべきである。

 

したがって、被告人の行為につい

て不動産侵奪罪が成立するとした

原判断は、正当である。

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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