住居の玄関ドアが建造物損壊罪の客体に当たるか
(平成19年3月20日最高裁)
事件番号 平成18(あ)2197
この裁判では、
住居の玄関ドアが建造物損壊罪の客体に当たるかの判断を
裁判所が見解を示しました。
最高裁判所の見解
建造物に取り付けられた物が建造物損壊罪の客体に当たるか否かは,
当該物と建造物との接合の程度のほか,
当該物の建造物における機能上の重要性をも総合考慮して
決すべきものであるところ,本件ドアは,住居の玄関ドアとして外壁と接続し,
外界とのしゃ断,防犯,防風,防音等の重要な役割を果たしているから,
建造物損壊罪の客体に当たるものと認められ,
適切な工具を使用すれば損壊せずに同ドアの取り外しが可能であるとしても,
この結論は左右されない。
そうすると,建造物損壊罪の成立を認めた原判断は,
結論において正当である。
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