妄想性障害に罹患していた被告人が実行した殺人,殺人未遂

(平成27年5月25日最高裁)

事件番号  平成25(あ)729

 

この裁判では、

妄想性障害に罹患していた被告人が実行した殺人,

殺人未遂等の事案につき,事理弁識能力及び行動制御能力が

著しく低下していたとまでは認められないとする原判決について

最高裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

 被告人の精神状態が心神喪失又は心神耗弱に該当するかどうかは

法律判断であって専ら裁判所に委ねられるべき問題である

(最高裁昭和58年(あ)第753号同年9月13日

第三小法廷決定・裁判集刑事232号95頁)が,

責任能力判断の前提となる生物学的要素である

精神障害の有無及び程度並びにこれが

心理学的要素に与えた影響の有無及び程度について,

専門家たる精神医学者の意見が鑑定等として証拠となっている場合には,

これを採用し得ない合理的な事情が認められるのでない限り,

裁判所は,その意見を十分に尊重して認定すべきである

(最高裁平成18年(あ)第876号同20年4月25日

第二小法廷判決・刑集62巻5号1559頁)。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

判例をわかりやすく解説コーナー


行政書士試験にわずか147日で合格した勉強法

行政書士受験生にオススメのAmazon Kindle Unlimitedで読める本


スポンサードリンク

関連記事