全員出席総会における決議の効力

(昭和60年12月20日最高裁)

事件番号  昭和58(オ)1567

 

この裁判では、

招集手続を欠く全員出席総会における決議の効力について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

商法が、231条以下の規定により、株主総会を招集するためには

招集権者による招集の手続を経ることが必要であるとしている趣旨は、

全株主に対し、会議体としての機関である

株主総会の開催と会議の目的たる事項を知らせることによって、

これに対する出席の機会を与えるとともに

その議事及び議決に参加するための

準備の機会を与えることを目的とするものであるから、

招集権者による株主総会の招集の手続を欠く場合であっても、

株主全員がその開催に同意して出席したいわゆる全員出席総会において、

株主総会の権限に属する事項につき決議をしたときには、

右決議は有効に成立するものというべきであり、また、

株主の作成にかかる委任状に基づいて選任された代理人が

出席することにより株主全員が出席したこととなる右総会において

決議がされたときには、右株主が会議の目的たる事項を

了知して委任状を作成したものであり、かつ、

当該決議が右会議の目的たる事項の範囲内のものである限り、

右決議は、有効に成立するものと解すべきである。

 

全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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